<はじめに>
CXシリーズスイッチで10.12からサポートされたコンテナ機能を用いてvSphere Agentを動かすことでCNXとvSphereを連携させることができるようになりました。今回、ラボで動かしてみましたのでご紹介します。
<vSphere連携の仕組み>
vSphere連携の構成を下図に示します。
コンテナをサポートするスイッチ(8100/8320/8325/8360/9300/10000)を用意、CX-OS 10.12以降とAdvanced Feature-Packを適用し
Centralからモニタリングできるよう登録設定を行っておきます。
vSphere Agentをスイッチのコンテナ上で動作させるにはHTTPサーバを用意いただき任意のディレクトリにAgentを置いておきます。
HPE Networking Support Portalから機種に応じたvSphere-agentをダウンロードできます。
(2025/2/5現在、CX8360用:vSphere_agent-1.2.0-71-arm64.img, CX8320/8325/9300/1000用 : vsphere_agent-1.2.0-71-x86_64.img)
CentralからvCenterを直接見に行くことができませんので、Centralと連携済みのスイッチ上のコンテナでAgentを動かし
仲介役となって、vSphere環境の情報をCentralに届ける役割を果たします。

<CXスイッチの設定>
vSphere Agentを動かすスイッチで下記の設定を行います。
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Switch#(config)container vsphere
Switch#(config-container-vshere)image-location http://X.X.X.X:80// vsphere_agent-1.2.0-71-x86_64.img vrf mgmt
Switch#(config-container-vshere)restrict cpu 20
Switch#(config-container-vshere)restrict memory 1024
Switch#(config-container-vshere)vrf mgmt
Switch#(config-container-vshere)env VSPHERE_VCENTER_1 encrypted plaintext USER@vsphere.local:PASSWORD@Y.Y.Y.Y
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ここで、X.X.X.XはvShpere AgentのあるHTTPサーバーのアドレス、envコマンドの VSHERE_VCENTER_1 は1~4を指定します。
USER@vshere.localとPASSWORD@Y.Y.Y.YはvCenterCenter Server(IPアドレス Y.Y.Y.Y)にログインするためのID/Passwordをお使いの環境に合わせて設定してください
連携の状況は下記showコマンドで確認できます。
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Switch# show container
Container : vsphere
Container status : operational
Manifest status : success
Image status : verified
Image version : 1.2.0-71
Image location VRF : mgmt
Image location URL : http://X.X.X.X/vsphere_agent-1.2.0-71-x86_64.img
CPU limit : 20%
Memory limit : 1024 MB
VRFs : mgmt
Environment variables :
Encrypted environment variables:
VSPHERE_VCENTER_1
Network:
VRF name : mgmt
Preferred : no
Port map : n/a
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連携に成功すると下記container コマンドで定義されているVMの様子、接続されている物理スイッチなどが確認できます。
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Switch# container vsphere exec show vms brief
Hypervisor VM Name Physical Switch Connections Interface
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Z.Z.Z.Z VM-1
VM-2 Switch10 (xx:xx:xx:xx:xx:xx) 1/1/1
VM-3 Switch10 (xx:xx:xx:xx:xx:xx) 1/1/1
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CXスイッチからESXiの中が見えます。
「すごっ!」でも「なんか気持ち悪っ!」という感じですがめげずに次に行きます。
<CNX(Central)の設定>
スイッチで vCenter Serverとの連携が確認できたらCNX側の設定を行います。
1.Centralにログインし、右上のNew Centralトグルスイッチをオン
2.画面左にある
をクリック
3.Extensions => Manageをクリック
4.vSphere => Installをクリック
右側にInstall画面が出てきます。

名前 : 任意
vCenter Hostname or IP Address : vCenter Serverの指定
Username:vCenterログインID
Password: vCenterログインパスワード
Agent Site : vsphere agentのあるCentralのサイト指定
vSphere Agent Switch : vSphere Agentのインストールされているスイッチを指定
vSphere Agent Image URL : vSphere AgentのあるHTTPサイトのURL
5.Installをクリック
<CNXでのvSphere連携の確認>
CNXとの連携が成功すると、siteの画面、左側のサンバーストにVMの状況のダイジェストが表示されます。

クリックして見に行くと、ホストの接続状況、VMの状況の詳細が確認できます。

定義されているVMの稼働状況、MAC/IPアドレス、VLANなどが一覧で確認でき、
VMを選んでクリックすると仮想スイッチとの接続、さらに物理スイッチとの接続状況が表示されます。
Centralから接続されているHyperVisorの中が見ることができ、実際の物理環境でどのポートに接続されているかまで
確認できるようになりました。
<まとめ>
CNXとCX-OS10.12でサポートした CNX, vSphere連携を設定方法を含めご紹介しました。
いままでサーバ/ハイパーバイザーの管理とネットワークの管理は別々に行われ、
お互いがブラックボックスのような状況になっていることも多いかと思います。
VMの稼働・接続状況がCentral可視化されることでトラブルの際の切り分けに大きく寄与できるかと思います。
ご興味のある方は是非一度お試しください。
ご質問がありましたら何なりとお知らせください。
安藤
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Motoo Ando
Consulting System Engineer
HPE Aruba Networking
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