Aruba CX スイッチでは OS である AOS-CX のバージョンアップごとに多くの機能追加や改善を行っており、
直近では LSR (Long Support Release) である10.13 がリリースされています。
10.13における機能追加は下記の投稿を参照いただければと思いますが、その中で今回は 10.13でサポートされた Hitless VSF ISSU をご紹介いたします。
AOS-CX 10.13 Software Release: Enterprise Switching Deep Technical Collaterals
VSF(Virtual Switching Framework) は Aruba CX 6300スイッチ、6200スイッチでサポートされているスタック技術となりますが、
Hitless VSF ISSU は Aruba CX 6300 でサポートされており、OS のアップグレード中で発生するダウンタイムをなくし、
アップグレード中も全てのメンバーポートがアップとなり、トラフィックの転送を継続する機能です。
- Aruba CX 6300 VSF スタック構成で利用可能
- 同じメジャーバージョン内における新しいバージョンへのアップグレードに対応 (例えば 10.13.0005 から 10.13.0010 へ)
- Aruba CX 6200 VSF スタック構成は未サポート
- メジャーバージョンアップ、ダウングレードは未サポート
Hitless VSF ISSU はざっくりとですが、下記ようなの流れで行います。
- OS ファイルのダウンロードと事前確認
- 現在動作している OS バージョンは、スイッチの起動用に指定している OS 格納領域にあるかを確認.。(例 Primary)
- バージョンアップ先の OS ファイルはもう一つの OS 格納領域 (例 Secondary )へコピーする。
- issu update-software validate や show issu validation コマンドで ISSU が可能かのチェックを行う。
など (必要に応じてロールバックタイマーも設定可能)
- ISSUを実行する (issu update-software コマンド) と Standby と Member スイッチにおいて再起動されることなく新しい OS がインストールされる。
- 2が終わると ISSU が完了するまでの間、設定の変更などができなくなる。
- Standby と Member スイッチの Line Card (LC) サービスが再起動なしでアップグレードされる。
- Conductor と Standby 間でスイッチオーバーが行われ、Standby が Conductor になる。
- 旧Conductor がアップグレードされ、Standby として VSFスタックに加わる。
詳細の説明やデモは下記の YouTube で動画解説されていますので、ご参照ください。( YouTube の機能で日本語字幕を表示するのが良いかと思います)
AOS-CX 10.13 Release Update: Aruba CX Hitless VSF ISSU
従来スタックではアップグレード時に、全体の再起動が必要でしたが、この Hitless VSF ISSU でより可用性を高めることができますので、ぜひご活用ください。