早いもので、クラウドコンピューティングが出てきて15年近くが経過しているようです。近年はクラウドの注目に加え、Edgeコンピューティング、Edgeネットワークなど、「Edge」と言う言葉もよく聞く様になってきました。Arubaも、長らくモビリティのスペシャリストと自負していましたが、最近はEdgeスペシャリストと言う様になってきました。
このEdgeが注目されている背景としては、やはりクラウド活用の拡大があるのだと思います。多くの企業がクラウド活用を進めていく中で、実は全てをクラウドに持っていくのでは無く、一部分はローカルで処理させた方が良いものが出てきたり(Edgeコンピューティング)、単純にSaaSとしてクラウドを利用するだけでは無く、IaaS、PaaSとしてクラウドを利用する上でのマルチクラウド活用が広まってきています。ガートナー社も、
「2020年の戦略的テクノロジ・トレンドのトップ10」の中で、「エッジ機能の拡張」や「分散型クラウド」をあげています(詳細はこちら)。これらのニーズに合わせて、ネットワークアーキテクチャも改めて見直す必要が出てきました。
Edgeネットワーク
これまでのネットワークといえば3階層のネットワーク+データセンターといった考え方が主流だったと思います。ミクロで考えた時、この考え方は今でも必要にはなりますが、これからはもっとマクロな視点でネットワークを捉える必要が出てきます。
今までのネットワーク3階層
つまり、これからのネットワークアーキテクチャは、マルチクラウドとEdgeコンピューティングの活用を前提として、Edgeとクラウドの接続、(= Edge to Cloud)を最適化することを念頭に新たに再構築する必要があります。
Edge to Cloud : これからのネットワーク3階層
この Edge to Cloud 、これからのネットワーク3階層を最適化するための要素として、以下の様な点を今後解説していこうと思います。
------------------------------
Keita Shimono,
Aruba Japan SE Manager & Technical Lead
------------------------------